お時間ある時に



リリース日、誕生日、たくさん色々あったここ最近でした!



色々語りたいことはあるのですが、ただいま大阪公演リハーサル前なので、取り急ぎ…



誕生日配信で読んだ朗読の原稿をみたいと言ってくれた方がいたので載せたいと思います^^


ライブ前がいいかなと思って、もし時間あれば待ち時間にでも^^




ではどうぞ🤲🏻


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肌寒い季節が好き。




2月。

新年の賑わいが落ち着き、春を待つ静かな季節。
冷たい風が頬をつき刺して、思わずコートに顔を埋めて歩く。



誕生日が近づくと、変わらない日々の温かさを思い出す。


ホールケーキのロウソクの先には、お父さん、お母さん、お兄ちゃん、弟の笑顔。
静かにゆれるオレンジ色の光。


雪の降る北海道で過ごす、穏やかで平凡な日々。
それが、私の世界のすべてだった。



来年も、その先も、ずっと同じように続いていく。
そう思っていた。



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2020年2月27日。

私の世界がガラリと変わった日。



22/7として、初めてのツアーが始まるはずだった日。



グループに加入して3ヶ月。
慣れない東京での暮らし、目まぐるしく移り変わっていく毎日。

ただただ、周りのお姉さん達に必死に食らいついていくしかなかった。



ステージに立つために、ようやく覚えた9曲。
でも、最後のリハーサルで告げられたのは、



「ツアー中止」の言葉だった。


目に見えないウイルスを前に私たちは無力で、心の中のやるせなさをどこにぶつければいいのか分からなかった。



それでも、生配信という形でライブを届けられることになった。



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ライブ本番。



客席には誰もいない。

ペンライトの光もない。

がらんとした会場は、まるで深い闇の中のようだった。



私はちゃんとできているのか。
上手く笑えているのか。

深い闇を、もがき彷徨うかのように、最後まで必死で踊り続けた。



赤いランプのついたカメラの先に、誰かの気配を探していた。


最後のMCが終わり、赤いランプが静かに消える。
まるで、ロウソクの火を吹き消すかのように。




2020年2月27日。



それは、ロウソクの火が消えた日。
その瞬間、平凡だった私の世界は、大きく変わった。




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あれから5年。
世の中も大きく変わった気がする。



今、ステージの先に広がるのは、カラフルなペンライトの光。
小さなロウソクの火ではなく、まばゆい非日常の輝き。



がらんとしていた会場は、今ではたくさんの声援で満たされている。



私も、きっと、成長している。

もう、ぎこちない笑顔を省みる必要も無くなった。
青いペンライトの向こうに優しい視線を見つけると、自然と笑みがこぼれる。



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肌寒い季節が好き。


2月。
新年の賑わいが落ち着き、春を待つ静かな季節。



かつては、家族に囲まれ、小さなロウソクの火を見つめていた。
今は、仲間とともに、まばゆいペンライトの光に包まれている。



あの日を境に、私は元の日々には戻れなくなった。



でも私は、今の自分が好き。
今、そばにいてくれるみんなが好き。

この非日常の中で、私は生きている。



そしてまた、ペンライトの光が揺れるあの場所で。

みんなの笑顔に出逢えるその瞬間を、今はそっと夢見ている。








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文字に起こすとストレートでちょっと恥ずかしいですね…笑




この後大阪で会えるのを待っています!
今日会えない方は、また今度、笑顔で会おうね!